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高橋ユミ *箱の詩学と美術綺譚*

ベリー公のいとも豪華な時祷書/1月

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

さて、今年は毎月、「ベリー公のいとも豪華な時祷書」から、それぞれの月のカレンダーをご紹介していきます。
※「ベリー公のいとも豪華な時祷書」についてはこちらの記事をご参照ください。

1月は、「新年の祝宴につくベリー公」。
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ベリー公の館で新年を祝う宴が繰り広げられています。
右の青い服の恰幅良く威厳ある人物がベリー公ジャン1世(1340-1417)です。その頭上のタペストリーには 愛人・ウルシーヌをあらわす熊(ウール/ours)と白鳥(シーヌ/cygne)が描かれています。
背景のタペストリー(織物)はギリシア神話のトロイ戦争を描いたもので、ベリー家に実際にあったものだそうです。ベリー公は※百年戦争中にフランス国内の対立を収めるために尽力したとのことですから、このタペストリーは戦乱の時代に貴族の館を飾るにふさわしいものであったことでしょう。

上部には、1月を表すやぎ座とみずがめ座が描かれていますね。年歴において1月を表すのは「みずがめ座」であり、農暦においても1月は祝祭の月です。

※百年戦争とは、フランスの王位継承をめぐり、イギリスとフランスが戦ったもの。1339年、イギリスの宣戦布告から1453年、ボルドー陥落までの約100年間。百年戦争といえばジャンヌ・ダルク。オルレアン解放を導いたジャンヌは後に火刑になりますが、カトリック教会において聖人に列せられています。

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